職場が遠い。家と往復だけの生活を変えるためにするべき3つのこと

職場が遠い

心理学的に最適な通勤時間は、片道20分です。また日本人にアンケートを取った結果、理想とする通勤時間は片道35分といわれています。それ以上の通勤時間は幸福度を下げる、つまり苦痛を感じるといわれています。

実際リモートワークから職場復帰した人の「仕事の準備をして通勤する時間がいかにムダだったのかわかった……」という感想は多く見かけます。

行き帰りの満員電車がつらい。

長時間運転しなければならないのが苦痛。

移動時間のために自宅で休む時間が削られる。

暑い日や寒い日の出勤は、特に気が重く感じるのではないでしょうか?そんな悩みを解決し、会社へ行く負担を減らすために。今回は3つの方法を提案してみます。

職場が遠くてストレスならすべき3つのこと

引っ越しする 

会社によっては、近隣に引っ越すことで住宅手当を受けることができます。なぜなら従業員が近くに住むことは、会社にとってもメリットがあるからです。その理由は

・交通費の負担が少なくて済む

・緊急時に素早く出勤させられる

・天候に左右されにくい

・会社のアピールポイントになる

・社員の定着率を上げる

などが挙げられます。

通勤時間を減らすために引っ越したいと考えた場合は、賃貸住宅を借りることが一般的でしょう。賃貸住宅の場合、持ち家よりも多く住宅手当が支給されると言われています。

厚生労働省の調査によると、日本の会社の平均的な住宅手当の相場は1万7,000円であるそうです。手当の支給状況に関しては、会社全体から見て減少の傾向にあります。

ただし従業員と会社双方にとって、近くに住むことが大きなメリットになることは事実です。会社に近隣補助の制度があれば、有効活用してみてはいかがでしょうか?

(親と同居なら)一人暮らしをする

親元を離れ、会社近くで一人暮らしを考えている方におすすめするのが社員寮です。また会社が、社員用に不動産屋から借り受けている「借り上げ住宅」もあります。

社員寮や借り上げ住宅には、以下のようなメリットがあります。

・敷金礼金が不要、または会社負担

・家賃が安い。相場は1~2万円ほど

・基本的な家具家電があらかじめそろっている

・水道代や光熱費が格安。または家賃に含まれる

・社員食堂が完備されていることがある

社員寮などを活用することで、新しい環境で暮らし始めるハードルを下げることができます。また1人で過ごす孤独感や、食事などの生活面の問題も解消されます。

仕事を変えて家の近くで仕事を探す転職する

例えば職場が都市部にあるなどして、賃貸住宅が高額すぎて引っ越しできないなどの事情もあるでしょう。それでもやりたい仕事のため、所得のためと長時間通勤を我慢しているのではないでしょうか?

実は、長時間通勤は労働効率を下げるというデータがあります。

自動車を長時間運転することで、目に疲労が溜まります。また同じ姿勢を維持するため、身体にも負荷がかかります。

結果として集中力が持続しない、眠くなるなど仕事に支障をきたします。当然ながら、疲労しながらの運転は重大な事故につながる危険があります。

また電車通勤で問題となっているのが、満員電車です。国土交通省により、経済損失が金額的に算出されて話題となりました。

満員電車に乗ることによるストレスや、身動きが取れない時間的なロスが根拠となっています。首都圏だけでも年間3,240億円相当の経済損失になるそうです。

つまり長時間通勤を続けながら仕事をしても、やりがいや稼ぎは得られないということになります。自分の実力を十分に発揮するためにも、自宅近くの職場への転職も考えるべきなのではないでしょうか?

職場が遠く職場と家の往復だけの人生は時間の無駄遣い

「通勤時間が長い方がいい」という方に理由を聞くと、おおまかに2つに分けられます。

1つ目は趣味の時間に当てられるという点です。自動車が好きという方は、通勤のドライブが息抜きになります。また電車通勤の時間を利用し、読書やスマホゲームにあてる方もいるでしょう。

2つ目は、会社からの交通費など金銭的な理由からです。

ただし労働基準法によると、労働時間とは「労働者が管理者の指揮命令下に置かれているか」が判断基準となります。つまり上司の目がない通勤時間は労働時間とみなされず、あくまで非生産的な時間となります。

政府の調査では、日本の平均的な通勤時間は往復で1時間20分。年休を100日間とすると、年間通しておよそ353時間。およそ2週間分になります。

この時間の損失分で何ができるのか。会社から支給される交通費で釣り合うのか。見直す必要があるといえるでしょう

職場が遠いことが不満なら引っ越しか転職するべき

通勤時間が長いことによる問題点をまとめてみましょう。

まずは肉体的・精神的な疲れです。移動にかかる労力はもちろん、プライベートな時間が失われます。

そして疲れにより仕事の効率が落ちます。時には重大な事故や病気につながるおそれもあります。

「ワークライフバランス」という言葉があるように仕事を充実させるためには、家での過ごし方も重要です。のんびり気持ちを落ち着ける時間や、楽しく趣味に打ちこむことは仕事の意欲へとつながります。

仕事は人生において3割を占めると言われています。つまり残る7割をいかに充実させ、有効に使えるかが豊かに暮らしていくための鍵となります。

仕事以外の7割の時間を有意義に過ごすため、まずは通勤時間を見直しましょう。そして少しでも「ムダだ」と思えたら、引っ越しや転職など改善方法を実践してみてください。